コラム

お花の飾りお花の飾り

女性ホルモンと体温の関係を知って、生理と仲良く。

女性ホルモンと体温の関係を知って、生理と仲良く。

年末年始は、カレンダーや手帳を眺めながら1年間の生理周期を振り返るのにちょうど良い時期。毎月の生理の時期や周期について聞かれた時、みなさんはすぐに今の状態を答えられますか?「いつも月の始めにくる…」とか「最近は30日きっかりで…」といった程度に把握している方はかなり多いと思います。ただ、そこからもう一歩踏み込んで、生理がきた日や生理周期をメモしておくと、より日常生活のリズムを作りやすくなります。

生理周期には個人差があり、正常とされる範囲はおよそ25日〜38日間。病気をして薬などを服用した場合はもちろんですが、普通に日常生活を送っていても、精神的なストレス、食生活の乱れ、睡眠不足や冷えなど、心身をとりまく条件が変わると生理周期は乱れやすくなります。生理がいつもより早い、あるいは遅い。生理前に眠くて仕方ない日があったり排卵痛を感じたり、前月よりPMSや生理痛が顕著だった時、生理終わりに貧血っぽく時など、“なにがしかの違和感”があった時も記録をする習慣が身についていれば、婦人科疾患の予防や妊活の際にもとても役立ってくれます。

健やかな状態にある場合の生理周期は、1サイクル約4週間です。1週間ごとに心身の状態が移り変わり、排卵が起こるのは生理が始まってからおよそ14日目〜16日目。そしてこのような一連の変化は、女性ホルモンの影響によって繰り返されます。

体温を計って女性ホルモンの切り替わりを把握

女性ホルモンには、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、この2つのホルモンの分泌が切り替わることで生理周期のリズムがつくられています。思春期の頃に保健の授業で学んだことと思いますが、2つの女性ホルモンの切り替わりは、基礎体温を計ると目に見えるかたちで確認することができます。

卵胞ホルモンは、生理が始まる頃から排卵までに優位となるホルモンで、子宮や卵巣の働きを活発にするほか、肌の潤いやハリを維持してくれます。卵胞ホルモンの分泌が高まるのは12〜16日間、基礎体温は低温期となる期間です。最初の1週間は生理がはじまり、不要になった子宮内膜が排出されるなどのデトックスがメイン。次の1週間は肌がきれいになるなど心身ともに安定、子宮内膜が再び少しずつ増殖しはじめます。

そして排卵日を境に、体温を上げる黄体ホルモンの分泌が優位になると、そこからの約14日間前後は、基礎体温が高温期となります。黄体ホルモンの分泌の高まりは、子宮内膜を厚くして受精卵の着床に備えるための重要なプロセス。しかし、生理前の10日間〜1週間前ともなれば、黄体ホルモンの影響でバストの張りや水分貯留によるむくみ、便秘といったいわゆるPMSの諸症状も現れてきます。

高温期の不調を少しでも減らすためには

基礎体温の平均は、36.0℃〜37.0℃の間とされています。基礎体温は、必ず朝起きてすぐに、婦人体温計で計りましょう。まずは、生理が終わった後の体調がもっとも安定しやすい低温期に、自分の基礎体温が何度くらいかということを把握。それに対して、高温期の基礎体温が低温期より0.3℃以上高くなっているかどうかを見ていくには、グラフをつけてみるとわかりやすいです。

排卵日を境とする低温期から高温期への切り替わりは、排卵の有無を推し量る目安となるだけでなく、PMS対策を意識するマークとして活用できます。いつもバストが張ってきて痛みを感じてしまう方は、高温期に入ったらお風呂上がりにオイルマッサージを取り入れてみる。むくみを感じやすい人は、水分代謝を促すハーブティーを飲んでみるのはいかがでしょう。便秘になりやすい人は、水溶性の食物繊維を摂りながら腸の働きを促すようなヨガを取り入れるのもおすすめです。

卵胞ホルモンも、黄体ホルモンも、その出どころを辿っていけば脳に行き着きます。大脳の視床下部からの働きかけで脳下垂体が刺激され、性腺刺激ホルモンを分泌することで卵巣から女性ホルモンが分泌されます。高温期は体が重だるく感じて、気分もどんよりとしてしまいがちですが、楽しむようにセルフケアをすることで脳へのストレスを軽減、ホルモン分泌の影響を穏やかに受け止められるようになると思います。

 

生理中は低温期、冷えを我慢しないことも大切

また、生理中は低温期となりますが、普段から冷えやすく低体温傾向にある人は、血行の滞りから生理痛が強く起きやすくなるといえます。冷えによって生理痛が重くなるメカニズムについては、以前のコラム『夏の終わりから初秋は、冬よりも内臓が冷えている?』で詳しく解説していますので併せて読んでみてください。

冷えは環境条件によっても助長されやすいトラブル。しかしながらオフィスや学校、公共の場所では、なかなか独断で空調の設定温度などを変えることができません。そのため、冬場の低体温期は衣服や温めツールでの工夫がポイントとなります。腹巻やレギンスといったインナーウェアを駆使したり、カイロなどを取り入れて、お腹まわりから下半身を温かく保ちましょう。また、デリケートゾーンをより冷やしにくい選択としては、石油由来の高分子吸収剤が使われているナプキンよりも、自然由来の吸収剤を採用しているオーガニックコットンナプキンがおすすめです。

大人になると、軽い手足の冷えや、腰まわりがしんしんと冷えてきても、つい「これくらいなら…」と我慢してしまうこともあると思います。しかし、低体温の状態が慢性化していくと、生理痛が重くなるだけではなく、生理不順、貧血、免疫力の低下といったトラブルも引き寄せてしまいがちです。基礎体温を計ってみることは、生理を快適に迎えるだけでなく、健康のベースを作る助けにもなるので是非カレンダーや手帳、スマホのアプリなどで記録グセをつけてみてくださいね。

セルフケアコンシェルジュ いしずか久見子

美容ライター(現在も 石塚久美子 名義で活動)として、1998年より数々の美容トレンド、健康法、国内外のメイクアップアーティストや化粧品開発者の取材を経験。現在は、宝島社『リンネル』でナチュラルコスメやオーガニックコスメを中心とした連載を担当中。自身が敏感肌であったことから、得意とするのは、アロマセラピーや色彩の基礎を踏まえた上での、肌の弱い方に向けたコスメやメイクの解説。2012年からは都内数カ所の保健センター 精神保健デイケアの社会復帰プログラムにて、気分転換や余暇のツールとして色や質感を心の健康管理に役立てるアートレクリエーションの講師も担当している。

 

これまでのさまざまな取材や学びの経験から、30代では代謝、とくに体の使い方や食が重要であることを深く実感。整体的要素を含むタイ式ヨガ“ルーシーダットン”の講師資格、栄養医学のアドバイザー資格などを取得。適度な運動、食べ方、化粧品の選び方や使い方を見直す、セルフケアによって自身の花粉症や体の歪みも驚くほど軽減したため、現在は“無理をしないセルフケア”を伝え広めるべく邁進中。

トップへ戻る