コラム

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秋のPMS緩和対策、おすすめはゆったり入浴。

秋のPMS緩和対策、おすすめはゆったり入浴。

体調を崩しがちな秋のはじまり。朝晩の肌寒さに早速ニットを着てみたものの、秋晴れとなった日中には動くと汗ばむほどの暑さを感じることも…。そう、この時期は体温調節を司っている自律神経が疲れやすいのです。朝晩と昼間の著しい気温差、湿度の急激な低下といった外的ストレス、そこに疲労や睡眠不足といった生活リズムの乱れが重なれば、より“自律神経のリズムの乱れ”は起きやすくなります。自律神経は、ホルモンバランスとも関連しているため生理前の PMSが重くなる、といった影響も考えられます。自律神経のリズムを整える工夫をしてあげることが、実は快適な生理にもつながっているのです。

私たちの体には、全身に末梢神経が分布しています。この末梢神経には、手や足を動かすために使う体性神経と、内臓など各器官の働きを調節する役割を持つ自律神経があります。さらに自律神経は、日中の躍動的な動きや身の危険を感じた時などに活発なる交感神経と、夜の就寝時などリラックスしている時に活発になる副交換神経の2つに分かれます。体温の調節などは、交感神経と副交感神経が切り替わることで行われているわけです。

自律神経は、残念ながら意志によってコントロールできない神経です。しかしながら、例えば遊園地でスリリングなアトラクションを体験したり、心地よい空間でエステを受けるなど、身を置く環境を変えることで、交感神経あるいは副交感神経を優位に導くことは可能です。そしてもっとも身近で毎日できる、副交感神経を優位に導ける環境づくりは、ゆったり湯船につかって入浴をすること。

 

プラス入浴剤でリラックス効果をさらにアップ!

夏はシャワーで済ませがちな方も、湯船につかっての入浴をおすすめするのには2つの理由があります。1つめは、先月のコラムでお話ししたように、冷えが溜まってきた体を深部まで温めるためです。部分的にお湯が当たるシャワーより、全身が湯船に包まれると温まりが早く、水圧もかかることでリンパや血液の巡りも良くなります。そして、もう1つの理由が“浮力”です。海やプールで体が浮くように、浴槽にためた湯船に体をしずめると、浮力がかかります。

浮力の作用は、どれくらいの体感をもたらすのでしょうか。湯船の中では、なんと自分の体重が約10分の1ほどの軽さに感じられるといわれています。お湯での温め+浮力、2つの物理的作用は一瞬にして副交感神経を活発に、リラックスした状態へと心身を近づけてくれます。残念ながら、立ってシャワーを浴びている状態ではこの浮力が生じません。これが、自律神経のリズムが乱れやすい時期は、リラックスのスイッチを入れやすい湯船につかっての入浴をおすすめする理由です。自宅のバスタブではそこまでリラックスできそうもない…という方は、週末などに銭湯や温泉のような大きな湯船につかりにいくのも良いと思います。

 

 

温まりを良くする、バスソルトや炭酸の入浴剤

 

シャワー派の方の中には「湯船に長くつかっているのは苦手」ということで、冬などは湯温をあえて42度くらいの高めに設定して湯船につかる時間は短めに済ませてする方もいるかもしれません。しかしながら、入浴に適した湯船の温度は約38〜41度までといわれています。入浴時間が短すぎると肌表面は温まっても深部まで温まりにくく、また熱めのお湯につかると肌の乾燥が進んでしまう可能性も大きくなります。そこで、湯温を上げずに温浴効果を高めるには、バスソルトやエプソムソルと、炭酸などの入浴剤をプラスすることをおすすめします。

天然塩などが使われたバスソルトの主成分である塩化ナトリウムや、エプソムソルトの主成分である硫酸マグネシウムなどは、塩類と肌表面のたんぱく質が結合して膜ができることによって保温効果が高まり、血行も促されます。また、炭酸の入浴剤はダイレクトな血管拡張作用があるため、体感的にぬるいと感じる温度のお湯であっても湯船につかっているうちに血行が促されて体がぽかぽかしてきます。

また、追焚き機能などがない、バスルームが寒くなりがちなど、やはり冬場は42度くらいの熱めのお湯を溜めざるをえない場合は、バスミルクのような保湿効果のある入浴剤を利用すれば肌の乾燥を防げます。

 

イライラ対策には精油やハーブをブレンドしたものを

生理前のPMSの諸症状の中には“イライラ”や“落ち込み”などがあり、PMSに悩む女性のうち約5%の人は、このメンタルの不調が日常生活に支障をきたすほど強くなってしまうPMDD(月経前不機嫌症候群)に悩んでいるともいわれています。「毎月ではないけれど、精神的な不安定さが月によっては重いなあ」という方は、ぜひ入浴剤選びにアロマセラピーの要素をプラスしてみてください。精油やハーブが配合されたバスソルトやエプソムソルトを使う、アロマセラピーの基礎知識があるならば、お家の天然塩に精油をブレンドするなどして自作のアロマバスソルトを作っても良いと思います。

五感の中でも、嗅覚は感情を司る脳の大脳辺縁系にダイレクトにつながっています。精油を嗅いだ時の「心地よさ」は、嗅覚から大脳辺縁系に働きかけ、さらには自律神経系に指令を出す「視床下部」にも情報が伝わることで、体のさまざまな機能のバランスを整えてくれます。精油以外でも、西洋のハーブや、血行促進作用を発揮してくれるものが多く用いられている東洋の生薬などを使った入浴剤でも、香りで心地よさを感じられるなら、それは立派なアロマセラピーです。

香りの種類はお好みで選んでいただいて良いと思いますが、精油でいうと、寝つきが悪くなるなど不安を感じる時はラベンダーやカモミール、緊張やイライラを緩和してホルモンバランスを整えたい時はゼラニウムやクラリセージ、ローズなど。むくみなどのだるさとともにモヤモヤとした気分が晴れない時はジュニパーなどもおすすめです。

秋の夜長は、ぜひ“入浴の愉しみ”を生理を快適に過ごせる体づくりにお役立ていただければと思います。

セルフケアコンシェルジュ いしずか久見子

美容ライター(現在も 石塚久美子 名義で活動)として、1998年より数々の美容トレンド、健康法、国内外のメイクアップアーティストや化粧品開発者の取材を経験。現在は、宝島社『リンネル』でナチュラルコスメやオーガニックコスメを中心とした連載を担当中。自身が敏感肌であったことから、得意とするのは、アロマセラピーや色彩の基礎を踏まえた上での、肌の弱い方に向けたコスメやメイクの解説。2012年からは都内数カ所の保健センター 精神保健デイケアの社会復帰プログラムにて、気分転換や余暇のツールとして色や質感を心の健康管理に役立てるアートレクリエーションの講師も担当している。

 

これまでのさまざまな取材や学びの経験から、30代では代謝、とくに体の使い方や食が重要であることを深く実感。整体的要素を含むタイ式ヨガ“ルーシーダットン”の講師資格、栄養医学のアドバイザー資格などを取得。適度な運動、食べ方、化粧品の選び方や使い方を見直す、セルフケアによって自身の花粉症や体の歪みも驚くほど軽減したため、現在は“無理をしないセルフケア”を伝え広めるべく邁進中。

 

 

 

 

 

 

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