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生理痛と経血量、いつもと様子が違う時の判断の目安

生理痛と経血量、いつもと様子が違う時の判断の目安

現在、世界各地で広がり始めているフェムテック(FemTech:テクノロジーによって女性の健康やライフスタイルの向上をサポートする)なサービスやアイテム。フェムテックの登場は、これまでお母さんや姉妹、ごく親しい友人など、内内でしかオープンに語りにくいと感じる方も多かったであろう生理のことを、社会のなかで気兼ねなく話題にしやすくしてくれたように思います。

ただ、生理にまつわるお悩みの筆頭である生理痛や経血量の多少については、かなり個人差があるもの。相談した人と様子が違うことがわかると、自分はちょっとおかしいのかな…と気になってきてしまうこともありますよね。今回は、そんな時に一度冷静になって自分の生理のお悩みと向き合うための基本的な情報をまとめてみました。

生理痛の特徴と、年齢による痛みの変化について

2018年8月のコラム『夏の終わりから初秋は、冬よりも内臓が冷えている?』にて生理痛が起こるメカニズムについては一度お話していますが、生理時の痛みには、プロスタグランジンという体内でつくられるホルモンの一種が関わっています。プロスタグランジンが分泌されると子宮の収縮が起こり、子宮内膜の一部がはがれて経血として排出されます。10代〜20代は子宮がまだ未熟なため、月経血を押し出そうとする時の収縮力が強いことから痛みを強く感じる傾向にあります。30代に入ると女性ホルモンの分泌量がピークを迎えて子宮が成熟するので、大抵は若い頃より生理痛が軽くなっていきます。また出産経験によっても生理痛が軽くなる人は多いようです。

日本の女性はどちらかというと、痛みに対して我慢強いといわれています。我慢できる痛みの範囲は人それぞれにはなりますが、30代に入っても生理時の痛みが10代〜20代の時と変わらず、あるいはそれ以上に増していて、毎月のように鎮痛剤を飲むのが当たり前となっている場合は健やかな月経とはいえない状態です。子宮内膜症の可能性や、冷えによる血行不良、ストレスによる自律神経の乱れなど、痛みを増長させている原因を探ってみることで、毎月をもっと快適に過ごせるようになるかもしれません。

知っておきたい、平均的な周期と経血量について

以下にまとめた通り、正常な月経というのは周期、出血の持続期間、経血量、初潮から閉経までの期間、いずれも幅があります。つまりこの範囲から大きく逸脱している時には、要注意ということ。まず期間に関していえば、次のようなケースがあります。出血の持続期間が短く、ひと月の間に月経周期が2度、3度来てしまう。逆に出血が10日以上続いてしまう。妊娠の可能性がないのに月経が3ヵ月以上こないなど。

(正常な月経とは)

月経周期日数:正常範囲は25〜38日

出血持続日数:3〜7日

経血量:50〜120cc

閉経年齢:平均50.5歳(40代半ば〜50代半ば頃まで)

経血の量や状態を観察するとどんなことがわかる?

経血量に関しては次のようなケースが2ヶ月、3ヶ月と続くようなら受診を考慮に入れたいところ。まず1つめは、多い日は昼間でも夜用ナプキンでないと不安で、経血量が極端に多い(180cc以上を超えていそうなほど)。この場合、不妊や流産の原因となる月経過多の疾患(子宮筋腫や子宮内膜症など)の疑いがあります。また頭痛とセットになっている場合は貧血になっている可能性も。2つめは、おりものシートで済んでしまうくらい経血量が少なく(50cc以下としか思えないほど)、月経が3日間もあれば終わってしまう。経血量が極端に少ないケースは、卵巣機能の低下が考えられます。長くその状態が続くとやはり不妊傾向が進んでしまうこともあるため、ダイエット方法の見直しや、睡眠不足やハードワークになっていないかチェック、休息とバランスの良い食事を充実させましょう。

経血の状態については、月経の初めの頃と終わり頃は経血量が少なく時間の経過とともに酸化して茶色っぽく見えることが多いです。2日目、3日目に濃く鮮やかな経血が正常な範囲の量できちんと排出される場合は健やかな月経を迎えられているといえます。逆に経血の色が薄くピンク色の場合は、血液に含まれるヘモグロビンが足りていないサイン。経血量が多すぎる場合と同様、貧血の傾向が疑われるので鉄分の多い食材を摂るよう心がけてみてください。レバーのようなかたまり状の月経血は、要らなくなった子宮内膜が酵素で分解されきることなく、血液と一緒に出てきたもの。たまにであれば心配の範囲に及ばないものの、毎月のように、また1回の月経で頻繁に出るという場合は女性ホルモンのバランスの乱れが原因となっていることが考えられるので、婦人科に相談してみることをおすすめします。

周期を整えて、痛みを緩和していくための第一歩

女性のホルモンバランスはストレスの影響を受けやすいので、過激なダイエット、過労、受験など精神的なプレッシャーが続いた直後は、周期や経血が正常な範囲から外れることもあるかもしれません。そうしたきっかけから、婦人科系の疾患へと進行してしまうのを防ぐためには、今月の生理痛の度合いは先月と比べてどうか、周期と状態を記録したり、基礎体温を計測するなど、まずは自分の体をいつもより手厚く見守ってあげる意識づけが重要です。

生理痛が冷えからきている気がしたら湯たんぽでお腹や足腰を温めてみる、デリケートゾーンが冷えにくいオーガックコットンのナプキンや下着を試すのもおすすめです。新陳代謝を高める食事からのアプローチも大切。それでも翌月、翌々月と、周期や経血が正常な範囲に戻る兆しが見られない場合や、痛みの度合いが増す場合には速やかに婦人科へ。症状や体質に応じ、低容量ピルのほか、最近では漢方薬を用いるなど統合的な治療を提案してくれるクリニックも増えています。心配し過ぎてそのストレスがまた月経に影響してしまうような負のスパライルに陥る前に、健やかな月経リズムを取り戻しましょう。

参照サイト

日本産婦人科医会

正常な生理(月経)目安を教えてください!

https://www.jaog.or.jp/qa/youth/qashishunki5/

ジャスミンレディースクリニック

生理痛について

https://jlc.tokyo/examination/06.html#cramp01

セルフケアコンシェルジュ いしずか久見子

美容ライター(現在も 石塚久美子 名義で活動)として、1998年より数々の美容トレンド、健康法、国内外のメイクアップアーティストや化粧品開発者の取材を経験。現在は、宝島社『リンネル』でナチュラルコスメやオーガニックコスメを中心とした連載を担当中。自身が敏感肌であったことから、得意とするのは、アロマセラピーや色彩の基礎を踏まえた上での、肌の弱い方に向けたコスメやメイクの解説。2012年からは都内数カ所の保健センター 精神保健デイケアの社会復帰プログラムにて、気分転換や余暇のツールとして色や質感をストレスマネージメントに役立てるアートレクリエーションの講師も担当。

 

これまでのさまざまな取材や学びの経験から、30代では代謝、とくに体の使い方や食が重要であることを深く実感。整体的要素を含むタイ式ヨガ“ルーシーダットン”の講師資格、栄養医学のアドバイザー資格などを取得。適度な運動、食べ方、化粧品の選び方や使い方を見直す、セルフケアによって自身の花粉症や体の歪みも驚くほど軽減したため、現在は“無理をしないセルフケア”を伝え広めるべく邁進中。

 

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