コラム

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リモートワークが影響する可能性も? 眼精疲労と生理痛の関係性

リモートワークが影響する可能性も? 眼精疲労と生理痛の関係性

自粛期間中に推奨された「できるだけオンラインで」の新生活様式。リモートワークをそのまま継続することになった方、ショッピンッグや映画鑑賞をオンラインで済ませることに慣れっこになった方、わりと多いのではないでしょうか。スマホやPCを見つめる時間が圧倒的に増えた今、“目の疲れ”はだいぶ蓄積していそうです。目のかすみや眩しさ、充血、目の奥の鈍痛、頭痛や肩こりへの派生など、こうした疲れ目の状態から一歩進んで、睡眠を取った翌朝も回復しにくくなった状態を『眼精疲労』と呼びます。この『眼精疲労』の状態まで進むと、なんと腰痛や生理痛が重くなるといった症状に繋がる可能性が非常に高まるそうなのです。一体どういうメカニズムで、疲れ目が生理痛の深刻化へとつながってしまうのでしょう。

眼精疲労→自律神経の乱れ→骨盤の緊張から生理痛が

視力は、眼球でのピント調整によって成り立っていますが、このピント調整には脳の命令と自律神経系を介した調整が必須です。脳の視床下部からの指令をつねに受け取り、体のあらゆる機能を調整している自律神経(交感神経・副交感神経)は、脊椎の中を通って脊椎を支えている骨盤にまで到達しています。とくにストレスなどによって脳が疲れている時、目も酷使するというWパンチは、自律神経の働きを乱しやすく首や肩、背中、骨盤まわりを緊張させます。筋肉の緊張が続くと骨盤まわりは弾性が低下してこわばり、生理前のPMSとして腰痛が起こったり、血流が滞りやすくなるため排血の際に生理痛が重くなる、というわけです(生理痛のメカニズムについては、良ければ『夏の終わりから初秋は、冬よりも内臓が冷えている?』もご参照ください)。

「精神的なストレスはそこまで感じていないけれど、目が疲れやすくなったし、頭痛や肩こりも以前よりひどいかも…」という方は、年齢が若くとも『スマホ老眼』に陥っている可能性が考えられそうです。1日中スマホを手放せない、寝る直前までスマホをチェックするのが習慣になっていると、ブルーライトを含めた光線による刺激、先述のピント調整の働きと、交感神経優位の状況が続いて脳と眼がすぐに休息に入れません。寝つきの悪さや眠りの浅さなど睡眠障害も起きやすくなり、必然的に目の疲労回復や自律神経のバランスの回復も妨げられてしまいます。

疲れ目を眼精疲労に進ませない、生活上のポイント

メカニズムがわかったところで、ここからは眼精疲労を防いで生理痛を重くしないための工夫についてご紹介しましょう。まずは日常生活の中でできることです。中には、小学生の時に習ったような項目ありますが、腰痛、生理痛、睡眠障害といったキーワードに思い当たるところがある方はあらためて習慣化を狙ってみましょう。

・ブルーライトカットの眼鏡を取り入れて目の負担を軽減
・スマホやPCの使用時間を区切って、休憩タイムを設ける
・近くで細かいものを見つめたあとは、遠くの緑などを見る
・デジタル作業以外、読書や裁縫の時もまばたきを意識的に
・蒸しタオルなどを作って目まわりをじんわり温める

ブルーライトカットの眼鏡については、私自身もスマホを持った翌年に「なんだか画面が眩しい、目が疲れる…」と感じて新調しました。もともと視力が良かったため、最初はそこまで差が出るのか半信半疑でしたが、ブルーライトカットの眼鏡をかけるとものすごく目が楽なのを実感。夕方からはとくに、スマホやPCを裸眼で見るとチラつきやショボつきが起こりやすいのですが、眼鏡をかけると快適に見られるため今では手放せなくなっています。また、「スマホ老眼の症状はないけれど、生理痛はいつも重め」という方は、原因が目ではなく背骨や骨盤そのものの歪みにあるかもしれないので、チェックしてみてください。

食生活から眼の健康度をアップするには何を食べれば?

ここからは、普段の食生活での工夫についてのお話です。以下は、目を健やかに保つのに良いとされる栄養素とそれを含む食材です。栄養素は、バランス良く摂ることが重要。あなたは、どれくらいまんべんなく摂れていますか?

[ビタミンA]
“目のビタミン”とも呼ばれ、ニンジンやかぼちゃ、パセリ、シソなど緑黄色野菜のほか鰻や穴子、卵にも含まれます。ドライアイ予防、網膜の健康に関与しているビタミンですが、脂溶性ビタミンのため自己流でサプリメントを使ってビタミンA を摂りすぎるのは過剰症につながりやすく注意が必要です。

[ビタミンB群]
ビタミンB1は、筋肉の疲れを和らげる抗疲労ビタミン。視神系を酷使した疲れ目の回復に役立ち、豚肉や鰻、イクラやたらこ、未精製の穀類、ナッツ類に含まれます。ビタミンB2は、肌と粘膜のビタミン。充血予防に役立ち、牛、鶏、豚のレバー、納豆、牛乳、鰻などに含まれます。どちらも水溶性ビタミンなので摂りすぎたとしても尿中に排出され、過剰症の心配はとくにありません。

[ルテイン]
ほうれん草、ケール、パセリ、ブロッコリーといった緑黄色野菜の天然の色素に含まれるカロテノイドの一種。人間の体内、とくに眼に多く、そのほか皮膚や乳房、子宮の一部や脳にも存在します。すぐれた抗酸化作用があり、活性酸素を抑えて目を守り老化を予防してくれます。体内で作れない栄養素なので食事からの摂取が必要な栄養素です。

[ムチン]
納豆やオクラ、里芋、山芋などのネバネバ系食材に含まれる多糖類の一種。人間の体内でもつくることができ、涙、胃粘膜や鼻粘膜、唾液などにも含まれています。涙という潤いを眼球の表面に留める働きがあるため、ドライアイの予防に不可欠な存在です。

[DHA・EPA]
DHA・EPAは、マグロ、サンマ、サバやイワシなどの青魚に多く含まれる必須脂肪酸。血液サラサラ効果が有名なので全身の疲労回復に役立ちます。さらに近年になって、DHA・EPAを摂るとムチンを分泌する細胞が活性化されることがわかってきたそう。つまりドライアイを伴う眼精疲労の予防という観点からも、重要な役割を果たしている栄養素です。

[アントシアニン]
ブルーベリー、カシス、イチゴ、シーベリー、黒豆、ナス、紫いもなど、天然の色素に含まれるポリフェノールの一種。優れた抗酸化力があり、視覚機能全般の向上をサポート、とくに眼のかすみやしょぼつきに関与する網膜を健やかに導いてくれます。

手強い症状は専門家による見立てやケアで早めの対処を

ここまでに列挙した工夫を試みても、なかなか眼精疲労の症状が和らがない、もしくはお仕事柄、目を酷使してしまうことを避けられない、という場合は、脳疲労や眼精疲労の軽減に良いとされるヘッドスパに通ったり、もちろん眼科への相談もおすすめです。眼科ではビタミン剤配合の点眼薬を処方してもらえたり、詳細な検査をすることで、実は精神的なストレスによる自律神経失調症のいち症状として眼精疲労が起こり、連動して生理痛が重くなっている可能性などをより明確に捉えることができるかもしれません。そうなると、セルフケアにアロマセラピーを取り入れたりすることも、眼精疲労やそれに伴う生理痛の軽減に大いに役立ちそうですよね。

「次こそできるだけ痛みが軽く済みますように…」と、PMS時や生理中の腰痛、生理痛の襲来を毎月怖れている方は、オンライン作業が推奨されているこのタイミングを機に、脳の疲労度、眼の酷使具合、背骨や骨盤まわりの歪みの状態、睡眠の状況、食生活での栄養状態など、自分の体の状況と日常生活を照らし合わせ、一度俯瞰してみると改善への突破口が見つかりやすくなるかと思います。

参照サイト

長進整骨整体院 骨盤のゆがみが自律神経に与える影響
http://chousin.net/1049

スマイル眼科クリニック スマホ老眼とは?
https://www.smile-eye.com/faq/smartphone_presbyopia.htm

更年期ラボ 女性ホルモンと ドライアイの関係
https://ko-nenkilab.jp/letter/article03.html

セルフケアコンシェルジュ いしずか久見子

美容ライター(現在も 石塚久美子 名義で活動)として、1998年より数々の美容トレンド、健康法、国内外のメイクアップアーティストや化粧品開発者の取材を経験。現在は、宝島社『リンネル』でナチュラルコスメやオーガニックコスメを中心とした連載を担当中。自身が敏感肌であったことから、得意とするのは、アロマセラピーや色彩の基礎を踏まえた上での、肌の弱い方に向けたコスメやメイクの解説。2012年からは都内数カ所の保健センター 精神保健デイケアの社会復帰プログラムにて、気分転換や余暇のツールとして色や質感をストレスマネージメントに役立てるアートレクリエーションの講師も担当。

これまでのさまざまな取材や学びの経験から、30代では代謝、とくに体の使い方や食が重要であることを深く実感。整体的要素を含むタイ式ヨガ“ルーシーダットン”の講師資格、栄養医学のアドバイザー資格などを取得。適度な運動、食べ方、化粧品の選び方や使い方を見直す、セルフケアによって自身の花粉症や体の歪みも驚くほど軽減したため、現在は“無理をしないセルフケア”を伝え広めるべく邁進中。

 

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